春になれば♪
３月２９日火曜日、待ちに待った春が、北京に訪れた。この半年間、どれほどこの日を待ち望んだことか。久方振りにコートなしで外出した。足取りが軽く、風景が音楽を奏でているようだ。 夕刻、所用で雍和宮の近くの胡同を歩いていたら、「盆のような」夕陽が、西の方に沈みゆくところだった。こんなに清々しい微風を嗅ぎながら、美しい夕陽を眺めたのは、一体いつ以来だろう？ 人間、待てばいつかは春が来るものなのだ。...
View Article国防白書
３月３１日、中国が約２年ぶりに国防白書を発表した。３万字に及ぶ「大作」を読んで思ったのは、相変わらず殺伐とした大枠の大枠しか出しておらず、「出したことを誇るための白書」であることが明白だ。個々に、新たに気づいたのは以下の通り。...
View Article愚人節（4月1日）
中国人に言わせると、今日は「愚人節」（エイプリルフール）で、縁起が悪い日なのだそうだ。ある契約書にサインしようとしたら、縁起が悪いから翌２日の日付にした方がいいと言われた。そういえば、昨日、遅くまで残業している社員がいて、「急ぎでなければ明日やれば？」と言ったら、「明日は愚人節で縁起が悪くて先方に申し訳ないから、明日の分まで今日中に送ってしまうのだ」と言っていた。そのせいか、今日は中国人からのメール...
View Article清明節
今日は２４節の一つ、清明節の休日だった。日中気温が１９度まで上がったので、夕刻、「老北京」の感覚を浸りに、北海公園まで散策に出た。 思えば、目的もなく北京の街をぶらついたのは、一体いつ以来だろう？...
View Article国家資格
「お上の焼け太り」とはこのことだろう。中国で、「広告師」なる国家資格の募集が始まった。２０１０年時点で、広告会社は全国で２４万３０００社に達し、広告業界で働く人は１４８万人に上るという。彼らに「国家資格」を与えようというのだ。国家工商行政管理総局の統括（利権？）になるという。こんなご丁寧な国は中国だけだろう。...
View Articleモレッティのコンサート
晩に、中央音楽学院音楽庁で開かれた、マウリッチオ・モレッティのコンサートを聴きに行った。復興門にある中央音楽学院の西門を入り、琴房楼と教学総合楼の中庭を抜けて車通行禁止区域へ入ると、左手に清朝時代のこじんまりした建築物が見えてくる。それが音楽庁だった。キャンパス内で２回、道を聞いて、ようやく行き着いた。...
View Article坂東玉三郎
坂東玉三郎は、薄水色の振袖を胸に畳むような井出達で、摺り足のまま俯き加減に、舞台左手に現れた。そのままそっと、そっと舞台中央まで辿り着くと、両の振袖を下手に放ち、目線は上げて、少し伸びをするように、ゆるりと首を廻した。昆劇『牡丹亭』は、中国劇には見られない静謐な「主役」の立ち現れ方で、幕を開けた。...
View Article北京のバス通勤
会社を移転してから、地下鉄通勤がバス通勤に変わった。地獄のラッシュの地下鉄１号線から脱出し、ドアｔｏドアでバス停五つという快適な環境と思いきや、これがとんでもなかった。１番バスのラッシュも凄まじく、体が浮きそうなほどだ。前輪の上部の位置（座席でも荷物置き台でもない）にドッカと腰を降ろしているオバサン。けたたましい声で携帯に向かって怒鳴っているオッサン。ラッシュの中で悠然とトウモロコシを囓っている若い...
View Article引っ越しした日
先日、オフィスを移転した。忘れもしない移転したその日の午前１１時、引っ越しの荷物を抱えてオフィス入口に入ったら、脇で女性の怒鳴り声がした。かと思うと、二人の女性が互いに胸ぐらを掴みながら出てきて、罵声を浴びせ合いながら取っ組み合いのケンカを始めたではないか。呆気に取られて見ていたら、二人の警備員が駆けつけ、二人を引き剥がした。ケンカの理由は、午前１１時開店の「必勝客」（ピザハット）に、１１時頃に客が...
View Article映画ビジネス
ある映画ビジネス関係者と食事した。彼によれば、昨年の中国の映画興収は１０２億元で、映画館は全国で２０００館、６２５６スクリーン。今年に入って、ついに７０００スクリーンを超えたという。映画館グループとしては１位の万達が、延べ３５８５万人を動員し、１４億元で１３・８％を占めるという。中国では年間２本の日本映画しか公開が許されない（今年はウルトラマンとノルウェーの森）。そのことを中国の映画関係者に指摘する...
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